郷土史博物館で「鍋釜竈ー煮炊き具のあゆみー」展を観て来ました

こんにちは。鍋の加工・販売を行う株式会社オーシン、社長の藤田です。

オーシンでは、IHでの調理と料理する内容に合わせて、さまざまな工夫で美味しく、効率よく調理できる鍋を設計しています。

調理器具の変化を見るとくらしの変化がわかる

今日は、東大阪市立郷土博物館で開催されている特別展示「鍋釜竈ー(なべかまかまど)煮炊き具のあゆみー」展が開催されていると聞いて、縁を感じて見学に行くことにしました。

今回の特別展示の内容

特別展示では、鍋釜竈の誕生前から、登場期、定着期、発展期と、変化をたどって展示物を見ていくことができます。

時代とともに、底の尖った土器が、丸みのある底に変化する。その過程には、木を燃やす熱源の配置方法の変化が関係しています。

尖った底を土に埋め込んで周囲を薪で加熱する方式から、3つの石を置いた上に土器を置いて底と周囲から加熱する方法、さらに、竈(かまど)と丸い底の羽釜を使った鍋を包むように加熱する方法へと進化してきたのです。

このように、ご飯を炊く方法だけでも、時代とともにさまざまな変化、バリエーションがあります。

昔から調理器具に流行りはあった

現代のキャンプ用調理器具ブームや、蒸し鍋の流行のように、これまでの歴史でも流行があったようです。

たとえば、それまで住居に固定されていた竈(かまど)が、持ち運び用の持ち手が付き小型軽量化されたり。土器の中で米を調理する方式から、底面穴あき鍋を重ねて蒸す方式に変わるなど、ニーズに合わせた新しい設計が考えられ、試行錯誤されていたはずです。

古墳時代も試行錯誤のモノづくり

米を蒸す(こしき)の底形状だけでも、細かい穴を複数開けたもの、丸と扇型の回転パターンで穴を開けたもの、底の無いもの等がありました。

きっと、何か食材の形状や製造工程での理由があって工夫されたものでしょう。
設計・製造した本人に聞くことはできませんが、よっしゃうまいことできたで!と喜んでいる、東大阪の先輩職人がたくさん存在したと思うと、楽しくなってきます。

もし先輩職人と話ができたら、「今年オーシンで開発したIH炭かまど®を使ったらその土器もIHで使えるんですよ」と自慢したいなぁ。「IH?知らんわ」と言われそうですが。

開催期間はあとわずか

この展示を見ていると、調理器具に求められるものは縄文時代から火の使い方や調理の効率をもとめてさまざまに変化し、それにあわせて調理器の形も変化している事がよくわかりました。

”鍋釜竈(なべかまかまど)煮炊き具のあゆみ”は、歴史だけでなくモノづくりに興味がある方にもおすすめの展示です。

展示期間は2021年9月16日(木)~12月5日(日)です。そう、展示期間があと少しです。

この週末が最終日ですので、興味のある方はぜひお早めにお越しください。

博物館の情報はこちら

東大阪市立郷土博物館
〒579-8052 東大阪市上四条町18番12号
電話072-984-6341

博物館への行き方

近鉄奈良線瓢箪山駅下車、東南へ徒歩約20分
博物館の駐車場は、5台駐車可能です。