ハンバーグ皿を本気で保温するなら「アルミ製・極厚・240℃」!温め直しゼロの最適なオペレーションを実現する方法
レビューサイトに「肉が冷める」と書かれてしまった。温め直しで対応しても、オペレーションに人でがかかる・・・
そんな課題に20年向き合った調理器具メーカーが、ハンバーグを最後まで熱く食べるための器の選択と最適な温度を根拠とともに紹介します。
実際に同じ悩みを持った店舗の事例も紹介していますので、ぜひ最後までごらんください。
目次
1. ハンバーグ皿は「高蓄熱」「200℃~240℃」で提供する必要な理由
ハンバーグを食べ終わるまで暖かく提供するには、「高蓄熱の器」を「200℃~240℃」に加熱する必要があります。
具体的な目標は、食事時間20分経っても、皿表面の温度を60℃以上にすること。
この章では、2つの条件について、詳しく掘り下げていきます。
1.2 極厚(10mm以上)の鋳物が温度を持続させる
ハンバーグ皿は、10mm以上の極厚鋳物がベストです。
なぜなら、提供から食べ終わるまで、皿に貯めた熱だけで温度をキープする必要があるからです。
牛脂の融点は35℃~55℃であり、それ以上の温度を維持することで食感を維持します。
1.3 200℃~240℃でシズル感を演出
ハンバーグ皿は、200℃~240℃での提供がベストです。
それが、保温力をキープしながらも食材を焦がさない最適な温度だからです。
200℃未満では、10分程度経過すると静かになってしまいますし、逆に高すぎると焦げの原因になります。
また、料理の提供時、肉がジュワーっと焼ける音を出すには最低でも200℃が必要です。
食べ終わるまで冷めないための高蓄熱と、提供時の肉のパチパチと焼けるシズル感を演出するためにも、温度管理。
2.「高蓄熱」と「軽さ」を両立させるには、アルミ製極厚皿がベスト
では、1章で解説したように、高蓄熱なハンバーグ皿を手に入れるには、どうすれば良いのでしょうか。
一般に、蓄熱力は重さに比例して増えていくものですが、ただ重くするだけではスタッフやお客様の満足度が下がってしまいます。
おすすめは、1.5kgにおさまる範囲で厚みのあるお皿を、アルミ製で作ること。2章では、その理由を詳しく解説していきます。
2.1 フードコートで使用可能なハンバーグ皿の重さは1.5kgまで
フードコートの場合、ハンバーグ皿の重量は1.5kg以下に抑えることを推奨しています。
なぜなら、1.5kgを超える重さのハンバーグ皿を使用すると、「重くて危ない」「安心して運べない」というクレームの原因となるからです。
過去の事例では、お客様からの問い合わせが相次いだ結果、館側からの指示でフードコートにもかかわらず座席までスタッフが運ぶ必要が出てしまった・・・というご依頼を受けたこともございます。
厳密には、ハンバーグ皿だけではなく、それを支える木台や食材、ごはんやドリンクをひとつのトレイに乗せて移動しますので、トレイ一枚あたりの重量で計算する必要があります。
「スタッフが運ぶ」場合、重量を上げてもクレームに直結することはありませんが、配膳や洗い場での作業で手首に負担が出るため、重くとも2.0kg以下にするのが良いでしょう。
2.2 アルミ製は鉄よりも48%軽くなる
アルミ製のハンバーグ皿が必要な理由は、鉄よりも48%も軽い皿にできるから。
それは、アルミ鋳物は鉄鋳物と比較して1.91倍の蓄熱力があることに由来しています。
たとえば、アルミで作ると1.4kgの器を鉄で作った場合、2.7kgまで重くなってしまいます。
蓄熱性をメインに考えた場合、圧倒的にアルミ製の器がオススメです。
3.アルミ製ハンバーグ皿の一覧と購入方法
では、アルミ製の極厚ハンバーグ皿は、どこで購入できるのでしょうか。
実は、国内で購入可能な製品は、二種類しかありません。この章では、それら2種類について解説していきます。
3.1 オーシン 蓄熱軽量ステーキ皿 IHOS-200
業務用の調理器具を販売する「オーシン」の製品です。底厚が15mmもあるのに1.0kgに収まっているのは、アルミ製の賜物と言わざるを得ません。
IH調理器具で使用可能な点もGood!丸形のハンバーグ皿の第一候補です。
- 直径:20cm
- 底厚:15mm
- 重量:1.0kg
- IH対応:◯
3.2 オーシン 蓄熱軽量ステーキ皿 IHOS-240
同じくオーシンの製品ですが、こちらは一回り大きいタイプです。底厚は15mmと変わらず、サイズアップした関係で1.4kgになっています。
めいっぱいまで厚みをつけているため、20分経っても80℃をキープできるとのこと。IHOS-200ではサイズが足りない方は、こちらをお選びください。
- 直径:24cm
- 底厚:15mm
- 重量:1.4kg
- IH対応:◯
4. アルミ製ハンバーグ皿を採用している店舗
この章では、実際にアルミ製のハンバーグ皿を使用している店舗の情報を紹介します。
興味があれば、ぜひ実際に食べに行ってその効果を実感してみてください。
4.1 極味やハンバーグ
極味やハンバーグは、ほぼ生の状態のハンバーグをアルミ製ハンバーグ皿に乗せて提供し、お客様が自分の席で火を入れるスタイルです。
提供時の温度は240℃を優に超え、肉に焼き目がつく際のジューっというシズル感と、2分以内という素早い提供スピードが特徴です。
4.2 ぐーばーぐ
セブン&アイホールディングスが運営するハンバーグ業態で、東京周辺に6店舗展開していました。
メインとなるのはハンバーグですが、高く盛られたガルニが見た目の美しさやボリューム感を演出しています。
残念ながら現在は閉店していますが、当時のレポートを掲載されている方のブログがありましたので、参考までに。
https://sakatake.exblog.jp/16095959/
まとめ 極厚のアルミ皿で、肉が冷めないハンバーグ皿を堪能しよう
ここまで解説したように、極厚のアルミ皿を使うことで、ハンバーグの演出と食べ終わるまでの蓄熱を両立させることができます。
3章で紹介したような製品を使用するのもひとつの手ですが、オリジナリティを出すために別注品をオーダーしてみるのもいいかもしれませんね。
他にも気になることがあれば、ぜひお気軽にお問い合わせフォーム・お電話からご連絡ください。