普段から使える!フッ素樹脂塗装(テフロン塗装)鍋・焼型のお手入れ方法

フッ素樹脂(テフロン)で塗装してもらったけれど、いままでと同じように使っていいだろうか。

お手入れ方法は鉄やアルミの銀色のものとは違う気がするけれど、どう違うのかわからない。

せっかくの塗装だし、できれば長持ちさせたい。

この記事では、そんな方のために、フッ素樹脂塗装をより長くお使いいただくための、基本のお手入れ方法を紹介します。

また、塗装を傷つけない保管方法や、よくある質問についてもQ&A形式でまとめてあります。

これを読むことで、今日から実践できる、オススメの使いかたが見つかるでしょう。

1. フッ素樹脂塗装品のお手入れ方法

1.1 使いはじめ

フッ素樹脂塗装の製品には、シーズニングのような初回専用のお手入れは必要ありません。

中性洗剤と柔らかいスポンジで、配送中の汚れを落としてからお使いください。

1.2 基本の洗い方

基本の洗い方は、以下の3ステップです。

  1. 温かいうちにキッチンペーパーやシリコン製のスクレーパーなどを使って、表面の汚れを落とす。
  2. 冷めたら、やわらかいスポンジと中性洗剤を使って、優しく洗う。
  3. やわらかいふきんなどで、水気を拭きとる。

このとき、大切なのは「焦げを残さないこと」。

チーズや生地が残ったまま加熱を続けていると、その部分を起点に焦げが広がってしまうことがあります。早めに対処しておくのが長持ちの秘訣です。

1.3 汚れがひどいときは

汚れがひどいときには、この二種類の方法がおすすめです。

・全体を煮込む方法

  1. 残った汚れを取り除く。
  2. 汚れが隠れる程度の水を張り、弱火で煮込む。
  3. ふやけた焦げをゆっくり取り除く。
  4. やわらかいスポンジで軽く洗う。
  5. それでも取れない場合は、1から繰り返す。
  6. 水気を拭きとる。

・重曹を使う方法

  1. 汚れた(焦げた)部分が隠れる程度の水を張り、重曹を入れる。水100mlに対して、重曹小さじ1程度。
  2. 弱火で加熱し、沸騰後数時間放置する。
  3. 冷めたら、やわらかいスポンジやゴムベラでこすって落とす。
  4. 水気を拭きとる。

1.3 何をしても焦げ付くとき

このようなときは、当初のフッ素樹脂塗装の性能が、使い込むことで失われている可能性があります。

塗装自体効果に期待せず、金属ヘラを使うのも選択肢の一つですが、

ベストなのは、塗装の塗り直しをできる業者に依頼すること。

新しい塗装に塗り直すことで、また買った時のような快適な焼き心地になるでしょう。

2. 使っていい道具とおすすめしない道具

これまでは使っていたけれど、フッ素樹脂(テフロン)加工をした後は使わないほうがいい道具があります。

  • 金属のヘラ
  • 金たわし・亀の子たわし※1
  • 千枚通し

これらは、塗装面を傷つけてしまうため非推奨です。

そのため、下記の道具に置き換えて使うことをおすすめしています。

  • シリコンのスクレーパー
  • スポンジ(研磨剤の入っていないもの)
  • 樹脂製たこ焼きピック・竹串

以前よりも剥がれやすくなっているので、金属でガシガシとこすらなくても、きっときれいに掃除できますよ。

※1亀の子たわしの中でも、材質によって使えるかどうかが決まります。

  • パームたわし←かなり硬いのでテフロン加工したものにはNG!
  • 化繊たわし←おなじく硬いのでNG
  • 棕櫚(シュロ)たわし←柔らかい木の繊維を使っているので、ガシガシ使わなければOK!
  • サイザル麻←肌にも使えるやわらかい繊維を使っているので、OK!

このように、同じ形でも素材が違うことで、使える・使えないが変わる商品もあります。

また、「研磨剤配合」と書いてあるスポンジや洗剤は、基本的にどれもNGです。細かいヤスリのように、少しづつ塗装を削り取ってしまいます。

商品説明欄を読むと書いてあることも多いので、気になったときにはお調べください。

3. 保管方法

保管方法を見直すことでも、塗装の剥がれを防止し、長くお使いいただくことができます。

  • フッ素樹脂(テフロン)塗装面と他の金属がこすれないようにする。
  • 重ねて保管したい場合は、やわらかい布などを間に挟むようにする。
  • 食材などの残りは別の容器に移すようにする。
  • 水分をしっかりと拭き取る。

4. よくある質問

Q.焼き始める前に、加熱したまま放置してもいいですか?

A.事前に温度をご確認ください。

フッ素樹脂塗装は温度が240℃を超えてしまうと、剥がれの要因につながります。

いまお使いの機種が温度設定ができるタイプなら、200℃以下での予備加熱をおすすめいたします。

Q.洗うときに冷めるまで待てません。どうしたらいいですか。

A.水ではなく、お湯を使って洗いましょう。

なぜなら、フッ素樹脂(テフロン)塗装は、急激な温度変化に弱いからです。

Q.焦げができてしまったので、たわしでこすってもいいですか。

A.いいえ。たわしでこすると、塗装が剥げてしまいます。

金属製の調理器具やお手入れ製品はもちろん、メラミンスポンジも使用を避けてください。

Q.洗浄後、水気を飛ばすために空焚きしてもいいですか。

A.いいえ。塗装が剥がれる原因になります。

空焚きはせずに、布巾などで水分をふき取ってください。

Q.フッ素樹脂塗装とテフロン塗装は違いますか?

A.テフロンはフッ素樹脂のいちブランド製品です。内容はほぼ変わりませんが、テフロンが非常に有名なため、テフロンブランド以外のフッ素樹脂塗装もテフロンと呼ばれています。